【保存版】コンクリート構造物の点検に持っていくべきおすすめ道具12選

コンクリートの劣化・診断

こんにちは。記事の閲覧ありがとうございます。

鉄コンくん
鉄コンくん

突然ですが、コンクリート構造物の点検に行くにあたっては、どんな道具が必要かわかりますか。

鉄コちゃん
鉄コちゃん

うーん。コンクリートと言えば、ひび割れがよく出るんだよね。だから、ひび割れを測る定規があればいいんじゃないかな?

あとは点検の人って、ハンマーをよく持ち歩いてるイメージがあるよ。

いい線いってますね。

ですが、ひび割れの計測は、専用の道具を使わないと正確に測れないんです。

ハンマーも、なんでもいいわけではないんですよ。

この記事では、コンクリート構造物の点検をする際に持っていると便利なツールを紹介します。

僕が実際に携帯している装備も紹介していきます。

【この記事でわかること】

・コンクリート点検に必須の道具
・重要度別おすすめツール
・現場10年の筆者が実際に使っている装備

ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人
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鉄コンくん

鉄道会社の土木部門で土木構造物の維持管理を10年程度担当。
特にコンクリートが専門分野です。

詳しいプロフィールは こちら

コンクリート構造物の点検に必要なツール12選

ここでは、コンクリート構造物の点検に持っていくべきツールを12個紹介していきます。

重要度に応じて、以下の3段階に分けて解説します。

【重要度】

★★★:絶対持っていくべきないと点検できないレベル

★★:絶対必要とまでは言わないが、あったほうが良い

★:あると役に立つ場面もある

重要度★★★(絶対持っていくべき)

点検ハンマー

用途

・浮き・はく離の有無確認(打音検査)
・表層劣化の範囲特定

なぜ必要か

・目視ではわからない内部の浮きを検知できる。
打音の違い健全部と劣化部を判別可能。

持っていないと、 「見た目だけの点検」になってしまいます。
浮きの見落とし=落下事故リスクにつながるため、打音点検はとても重要です。

柄の長さ、頭の重さを考慮して、個人的には↓のハンマーをおすすめしています。

橋やトンネルなど、コンクリート構造物を対象としたインフラ点検の場合・・・

ハンマー頭部重量が1/2オンス(約230g)のものを使用することが、「第三者被害予防措置要領(案)」(国土交通省道路局国道・防災課―平成16年3月)にて規定されています。

LEDライト(高照度)

用途

・光が当たらない部位の確認
・トンネル・桁下など暗所点検

なぜ必要か

支承部など、狭くて光が当たらない部位は多い。
水路橋など、ほとんど内部に光が入らないコンクリート橋もある。

必要な理由はとてもシンプルで、持っていないと、暗いところは点検できません

クラックスケール

用途

・ひび割れ幅測定(0.05mm単位など)

なぜ必要か

ひび割れは「幅」で評価が変わる。
例えば、0.1mmと0.3mmでは、健全度の評価や補修要否の判断が変わることもある。

クラックスケールじゃなくても、コンベックス(巻尺)でも測れるんじゃないの?

コンベックスはせいぜい0.5㎜単位が測れる限界です。

コンクリートのひび割れは0.1㎜の世界なので、やはりクラックスケールは必須です。

コンベックス

用途

・ひび割れ長さ測定
・劣化範囲の寸法確認
・部材寸法確認

なぜ必要か

補修数量算定の基礎データになる。
長さ・範囲が不明では記録として不十分。

さっき、コンベックスじゃ不十分とか言ってなかった?

適材適所、という言葉を知っていますか。クラックスケールひび割れの「幅」を測るものです。長さなどを測るには、コンベックスのほうが圧倒的に使いやすいです。

長さは5mくらいあって、腰袋に装着可能なものがおすすめです。

スマホまたはタブレット(撮影・記録) 

用途

・写真記録
・位置情報記録
・図面、前回点検記録等の閲覧
・その場でメモ

なぜ必要か

記録がなければ点検は成立しない。
写真は証拠であり、説明責任の根拠。

紙のメモでもいいのですが、雨天時などは紙が濡れて記入できなくなります

クラウドにアップすればデータの紛失のリスクも極小なので、記録は電子がおすすめです。

私物のスマホを使うと汚損や破損、落下による紛失が怖いので、僕は点検用のiPhoneを持っています。中古品で十分です。

重要度★★(あったほうが良い)

小型水平器

用途

・部材の傾き確認
・沈下・変形の簡易確認

なぜ必要か

肉眼では傾きは判断しづらい。
簡易でも数値化できると説得力が増す。

排水勾配が確保されているかを確認したり、下部工(橋脚など)の沈下有無を判断するときに役に立ちます。

ワイヤーブラシ

用途

・錆の除去
・表面清掃
・腐食の進行度確認

なぜ必要か

・付着物で本当の状態が見えないことが多い。軽く除去することで健全部と腐食部を判別可能。

・錆を落とさないと、腐食量の判別や防錆スプレー塗布が正しく実施できない

点検で鉄筋腐食が見られた場合、スプレーで簡易的に防錆処置をすることがあります。

その際、ワイヤーブラシで錆を落としておかないと、付着が取れずスプレー本来の防錆効果が発揮されないのです。

チョーク・鉄筆

用途

・ひび割れトレース
・劣化範囲のマーキング
・写真撮影用マーキング

なぜ必要か

マーキングしないと写真で劣化位置がわからなくなる。

微細なひび割れや浮きの範囲はマーキングしておかないと、写真では判別がつきません

重要度★(あると役に立つ場面もある)

双眼鏡/単眼鏡

用途

・高所部材のひび割れ確認
・桁下確認

なぜ必要か

高さがある構造物で、検査用の足場がない場合の簡易確認手段。
初期段階のスクリーニングに有効。

スマホにセットできるタイプだと、写真記録にも使えて便利です。

点検ミラー(伸縮式)

用途

桁座面裏、支承裏などの狭隘部確認

なぜ必要か

直接目視できない箇所の確認が可能。
見えない場所こそ劣化しやすい。

見えないような場所は大抵暗いことが多いので、LEDライト付きのものがおすすめです。

ファイバースコープ

用途

手が伸ばせないような狭隘部の状態確認

なぜ必要か

点検ミラーが入らない箇所は多い。

最近は、スマホに接続するだけで使えるものが出ています。

携帯も容易なので、持っておくと点検の精度が大きく上がる場面も多いです。

★1ですが、個人的にはかなりおすすめツールです。

【選外:点検ツールではないがおすすめの持ち物】

ここからは、点検ツールではないものの、ほぼ必須級の道具たちを紹介していきます。

★★★級のツールばかりなので、ぜひこちらも揃えることをおすすめします。

腰袋

用途

道具を収納する

なぜ必要か

点検中は移動が多い。
手持ちだと落下・転倒リスク。

ここまで挙げたものをはじめ、点検に必要な道具は多いです。

腰袋に収納することで、紛失リスクを下げつつ安全に移動できます。

モバイルバッテリー

用途

・記録用スマホ等の充電

なぜ必要か

記録不能=点検不能

言わずもがなですが、スマホの使用場面は多いです。図面や過去の点検記録の確認、写真撮影など、バッテリーがなくなったら点検継続不可と言ってもいいくらいです。

あとは、ハンドライトの充電も可能です。

カラビナ

用途

道具と腰袋をつなぐ

なぜ必要か

点検時はかがんだりしゃがんだりなど、姿勢を変えて移動する場面が多々ある。

ただ腰袋に入れているだけだと紛失のリスクあり。

クラックスケールなど、細い・薄いものは特に落ちやすいです。

スマホ操作可能な手袋 

用途

・手を防護しながら、スマホを操作する

なぜ必要か

コンクリート表面の凹凸などでのケガを防いだり、安全面の理由でも手袋は必須。

点検時、手袋をしながらスマホを操作したい場面は多いです。

消耗品なので、予備をいくつかカバンに入れておくと便利です。

鉄コンくんの装備公開

僕が実際に点検に行く際の装備は、写真の通りです。

実際は、すべて腰袋に入れて携帯しています。

うわぁ、たくさん道具を持ってくんだね。重そうだな。

だいたい、重量としては2~3kgくらいです。あまり重くても、移動に支障が出ますので。

ヘッドライトとハンドライトを両方持ってるのはなぜ?

夜間点検時はヘッドライト昼間の点検時はハンドライトと使い分けています。

その他、夜間でも狭い部位を見たいときなどはハンドライトを併用しています。

おすすめツールには入れていませんでしたが、僕が使っているヘッドライトはこれです。かなり照度が高いので、夜間でも遠くまで見えますよ。

その他にも、記事では紹介していないツールもあるんだね。

経験を積んで、自分なりの装備を揃えていくのが楽しいんですよ。

僕の道具で「これは何だろう」と気になるものがあれば、問い合わせフォームからお気軽に聞いてください。

コンクリート構造物の「点検」とはなにか、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

おわりに

コンクリート構造物の点検は、単に「見る」仕事ではなく「見抜く」仕事です。

そして、見抜くためには道具が必要です。

ひび割れの幅を測る、浮きを音で判断する、暗所に光を当てる、記録を残す。

どれも特別なことではありませんが、適切な道具がなければ、正確な判断はできません。

点検の質は、経験だけで決まるわけではありません。装備によっても、大きく左右されます。

幅を目測で済ませるのか、0.1mm単位で測るのか

暗いまま見るのか、光を当てて確認するのか

その積み重ねが、点検の信頼性を変え、構造物の安全性を左右します。

今回紹介した道具は、どれも派手なものではありません。
しかし、現場で本当に役立つものだけを挙げました。

最初からすべてを揃える必要はありません。
まずは重要度★★★の装備を確実に揃えること。
そこから徐々に、自分のスタイルに合わせて追加していけば十分です。

この記事が、これから点検に向かう技術者の装備見直しのきっかけになれば幸いです。

安全第一で、よい点検を。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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鉄コンくん

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